うちの父はかっこいいと伝えたら。

 

 イケオジ大好きなもっかです。

 オサレである必要はない。清潔感、着ているものが似合っていればヨシ。

 

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 私が高校生ぐらいの頃のこと。

 

 父はとても温厚で、よほどのことがなければ他人を怒鳴ることなどありません。私はその気質は受け継いだようで、やっぱりよほどのことがなければ他の人に怒鳴ったりはしません。というか、その体力がない。

 

 そんな父の悩みは、自分の父、私の祖父そっくりの薄毛そして私は、女性だからか薄毛ではないけれども、そんな父と髪とおでこの境界線の形がこれまたそっくり。男に生まれていたら確実に親子三代そっくり頭で生まれたであろうことが想像に難くないほど高い位置にございます。

 昔から悩んでいたようで、子供心に「別にそのままでいいのに」と思いつつも、口には出せないでおりました。

 

 そんなある日、父が突然、

 

 坊主になりました。

 

 「どう?」と言いながらニヤニヤ帰ってきた父が、今まで見たこともないぐらいイケメンに見えました。頭の形が綺麗なので、きれいに刈りあがった頭はスッキリさっぱりして、余計なものがないのが逆にスマートに見えたのです。

 

 家族一同、絶賛。

 

 「えー、カッケーじゃん〜」「いいよいいよ〜」と心の向くまま褒めちぎり、父もまんざらではないような顔をして部屋に戻っていきました。

 後日、やはり悩んでいたことを母から聞きましたが、

 

「でも、切ってよかったって。あんなに褒めてもらえるんだったら、もっと早くやっておけばよかったって言ってたわ」

 

 それを聞きながら、私ももっと早く勧めていればよかったかな、と思いました。でも、余計なことをしなくてもよかったのかな、とも思いつつ。

 私も結局、父とは違う髪の悩みを持っています。今回は髪の問題に終始していますが、人の悩みは人それぞれ。それに対して、何かアプローチしたとしてもしなかったとしても。結局、材料を得た人がそれをどうするか。これに尽きる。

 

 でも、その後はやっぱり薄毛をちょっと気にしつつも、以前より前向きな父がやはりカッコよくイケメンだと思う娘だったりするのです。「どうせ俺は薄毛だよ」とうじうじされるより、「だからこれが似合うんだよ」と言ってニヤニヤしている父のほうがずっと良い。

 

 


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